斉藤鉄夫国土交通相は5日の閣議後の就任記者会見で、新型コロナウイルスの感染状況を見極めながら観光需要喚起策「Go To トラベル」の再開時期を検討する考えを示した。2030年までに訪日客を6000万人に増やす目標は堅持すると明言した。
Go To事業は新型コロナの感染拡大によって20年末に全国一律で停止し、再開の是非を巡っては自民党総裁選でも論点となった。斉藤氏は「感染拡大防止の徹底と観光振興の両立を実現することが重要だ」と強調。Go To事業について「再開のタイミングや内容について検討していく」と話した。
訪日客数は19年に3188万人まで増えたが、コロナ禍が直撃した20年は入国規制などによって411万人まで激減した。斉藤氏は「観光は国の成長戦略の柱で地方創生の切り札だ」と指摘し、6000万人の目標達成に向けて政府一体で注力すると訴えた。カジノを含む統合型リゾート(IR)も重要施策に位置づけると述べた。